Internal Wire Split Keyboard

インターナルワイヤー分割キーボード

ハンドワイヤリングでありながら、薄く、見た目を整えた分割キーボード。

インターナルワイヤー分割キーボードの構造
No dedicated PCB / Internal Wire plate Hot-swap sockets / low-profile structure

Production Note

制作メモ

このキーボードは、専用PCBを使わず内部手配線で制作しています。

手配線でも構造・再現性・メンテナンス性に大きな問題はありません。 ただし、配線本数が多く、はんだ付けにかなりの時間がかかります。

一点物としてじっくり作るなら有効な方法ですが、短時間で確実に完成させたい場合や、複数台作る場合は専用PCBを使う方が現実的です。

ハンドワイヤリングでも、薄くて綺麗に作りたかった。その結果、配線を隠す構造になりました。

Concept

インターナルワイヤーという考え方

配線を外に見せず、プレート内部の溝に埋め込む構造です。従来のハンドワイヤリングのような空中配線がないため耐久性と薄型化を実現しました。

Comparison

従来のhandwiredとの違い

配線をその場で支えるか、構造の中に先に固定するかです。

従来のhandwired

従来のhandwired配線の様子
  • 空中配線
  • 半田の難易度が高い
  • 見た目がスキルに依存する

インターナルワイヤー

インターナルワイヤー配線の様子
  • 配線は内部に固定
  • 半田は安定した状態で実施
  • 外観に配線が出ない

Structure

基板を使わず、薄型に作る

専用PCBを使わず、PCBソケットを流用してホットスワップ構造を作っています。基板レスでも、薄型化、キースイッチの再利用・交換を可能にしました。

専用PCBを使わない

配線はプレート内部の溝に通し、キーボードの厚みを抑えます。

PCBソケットを流用

ホットスワップ用ソケットを使い、スイッチ交換できる構造にします。

薄型に成立させる

基板を重ねないことで、ケースとプレートの構成を低くまとめます。

次の改造へつなげる

無線化へ進む場合も、MPU以外の構造を再利用しやすくします。

Process

制作手順

01

ラフ図・構想作成

作りたいキー数、分割形状、サイズ感、薄さ、見た目の方向性を決めます。この段階では細かい寸法より、「どんな構造にしたいか」を固めます。この作業が一番楽しい工程です。

キーボード外観のラフスケッチ
キーボードレイアウトの構想図

補足 ここで方向性が曖昧だと、後工程でやり直しが増えます。

02

配線図作成

キー配列、行列マトリクス、MCU、I/Oエキスパンダー、左右接続の配線を整理します。後の3D設計で配線ルートを決めるため、ここを曖昧にすると後工程で破綻します。

補足 構造設計と電気設計は分離できません。

03

3Dモデリング

トップカバー、スイッチプレート、ベースプレート、ボトムケースを設計します。配線を埋め込む溝、PCBソケットの固定位置、ネジ穴、インサートナット位置もここで決めます。インサートナットは失敗する前提で、複数固定できる構造にしておきます。

3Dモデリング中のキーボード構造

補足 ここで配線ルートも決まるため、この設計が全体の難易度を左右します。

04

部品購入リスト作成・ツール準備

必要な部品と工具を整理します。スイッチ、PCBソケット、MCU、I/Oエキスパンダー、配線材、ネジ、インサートナット、半田工具などを準備します。

補足 購入ミスがあると作業が止まるため、事前整理が重要です。

05

3Dプリント造形

実際にプリントして、寸法・強度・はめ合いを確認します。造形には時間がかかる上、失敗したりデザインが気に入らなかったりで、一番苦労する工程です。

補足 一発で成功する前提ではなく、修正前提で進めます。

06

仮組確認

スイッチ、ソケット、ケース、ネジ位置などを仮組みします。ここで干渉、浮き、ズレ、組みにくさを確認します。

補足 この工程を飛ばすと、後で大きな修正が必要になります。

07

ベースプレートへPCBソケットを接着

PCBソケットを所定位置に固定します。ここがズレるとスイッチの挿し込みや接触不良につながるため、位置決めが重要です。

ベースプレートへPCBソケットを接着している様子

補足 ズレは後工程で修正しにくいため、慎重に行います。

08

配線・はんだ付け

プレート内部の溝に配線を通し、線材を位置決めした状態ではんだ付けします。配線経路を構造側で固定することで、作業時の再現性を高め、振動や接触による断線・短絡リスクの低減を狙っています。

インターナルワイヤー配線の様子

補足 空中配線ではなく、配線経路を構造で管理することがポイントです。

09

プログラミング

QMKでキーマップ、マトリクス設定、I/Oエキスパンダー設定を行います。ハード構成とピン設定が一致していないと、キー入力が正しく認識されません。

補足 ハードとソフトは必ずセットで調整が必要です。

10

動作確認

全キー入力、左右接続、チャタリング、接触不良、ファームウェア設定を確認します。問題があれば、配線、半田、プログラムを修正します。

Follow / Download / Buy

制作記録と配布予定

制作記録、3Dデータ、プリント済みモデルの提供準備を進めています。

01

Follow

制作過程や更新情報を公開していきます。

02

Download

3Dデータを公開予定です。

03

Buy

3Dプリンターを持っていない人向けに、プリント済みモデルの提供を予定しています。